2月例会(第389回)のお知らせ                                 
日時:2019年2月23日(土)午後2時開演 (午後1時半開場)
会場:お茶の水クリスチャンセンター416号室
例会費: 2,500円(会員・一般共)
お話: 池上健一郎氏
演題: 「1778年、マンハイムの邂逅、モーツァルトの《ツァイーデ》 (K. 344)とメロドラム」

 

 

要旨:1778年11月、モーツァルトはパリ滞在の帰途、父レーオポルトの意向に反して「大好きな」マンハイムを再訪します。そこには時を同じくして、当代随一と謳われたザイラー劇団の一座も滞在していました。彼らによるゲオルク・ベンダ作曲のメロドラム《メデア》の上演を聴いて大いに感銘を受けたモーツァルトは、すぐさまこの最新の劇音楽のジャンルに着手します。結局、独立したメロドラム作品の形にはなりませんでしたが、その手法はザルツブルクでの初演を目論んで作曲されたジンクシュピール《ツァイーデ》(K. 344)に活かされています。未完に終わってしまったため、こんにちほとんど脚光を浴びることはありませんが、この作品は、マンハイム宮廷という磁場がヨーロッパを縦横に旅していたモーツ
ァルトとザイラー一座を引き合わせた確かな、そして幸せな証と言えるかもしれません。
長年ゴータの宮廷作曲家を務めたゲオルク・ベンダ(1722-1795)は、今でこそすっかり忘れ去られた存在ですが、彼が確立
した「メロドラム」という劇音楽の形態によって当時のドイツでは高く評価されていました。今回の講演では、モーツァルトとともにこのボヘミア出身の作曲家にも光を当ててみたいと思います。彼の代表作である《ナクソス島のアリアードネ》や《メデア》(いずれも1775年初演)を紹介しながらメロドラムというジャンルの美学や特徴についてお話しした上で、モーツァルトが《ツァイーデ》の中でベンダの手法をどのように取り込んだのかについて考えます。
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例会後は恒例の懇親会へのご参加をお待ちしております。 
会場:「デリ・フランス」お茶の水店/03(5283)3051 

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今後の例会予定 (OCC:お茶の水クリスチャンセンター)
2月23日(土)  池上健一郎氏 OCC416号室
3月30日(土)  マリステラ・パトゥッツィ氏&上野優子氏のヴァイオリン及びピアノ デュオ・コンサート (初回)       
会場:カーサ・モーツァルト、会員価格:3,500円
4月20日(土)田辺 秀樹氏 OCC416号室
5月18日(土)海老沢 敏氏 OCC811号室
6月15日 (土)田村和紀夫氏 (初回)
尚美学園大学 OCC811号室
7月13日(土)山崎 太郎氏 (初回) 東京工業大学 
リベラルアーツ研究教育院 OCC415号室
9月21日(土)宮谷 美香氏 ピアノリサイタル (初回)
代官山チャーチホール 
10月26日(土)加藤 浩子氏 OCC415号室
11月16日または30日(土)西川尚生氏 OCC415号室
12月(日未定)久元 祐子氏 ピアノリサイタル

 

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第388回例会(新年会)記録(2019.1.19)
毎年恒例の会員の発表や演奏による新年会が開催されました。今年で17回目となり、会員皆様のモーツァルトとの関わりを表現して頂く貴重な機会です。

  まず、澤田会長より新年のご挨拶を頂きました。「会長に就任してイタリア・モーツァルト協会との親交を深め、例会コンサートにおいてプーレさんを紹介できたことが大きな成果でした。1人でモーツァルトを聴くよりも、例会に出席して、皆で最先端の講演とコンサートを聞いていきましょう」とのことでした。

 

 

 

 

 

 

 

お話の部としてのトップバッターは山田健二さんで、演題は「ピアノ協奏曲第17番は、やはり名曲だ」でした。山田さん持参のAV機器を駆使しながら、
①    レナード・バーンスタインのピアノと指揮/ウイーンフィルハーモニー(1981年頃)
②    イングリット・ヘブラー/ワルベルク指揮/N響(1998.6.24収録)
③    マリア・ジョアン・ピレシュ/ブロムシュテット指揮/N響(1992.11.5収録)
を視聴しながら、見どころを解説していただきました。実際の演奏の映像を観ることで、この曲の良さが分かるとのことでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次に、昨年入会された岩田修一郎さんにより、「モーツァルトが生きた時代-国際政治研究者の視点で-」というタイトルでお話しいただきました。国際政治学のキーとなる概念は、権力・軍事力・経済力を表す「パワー」であり、それがどのように配分されているかが焦点とのこと。この観点に立てば、「モーツァルトが生きた時期のヨーロッパの国際情勢は、彼の天賦の才能を成長・開花させるうえで、まことに好都合なものであった。コロレード大司教に政治的・宗教的パワーが集中していた当時のザルツブルクを脱出出来たことは幸運であった」との要旨でした。

 続いて、堀尾藍さんによる発表「モーツァルトと理想像」でした。

 お話の部の最後は、山崎博康副会長による「モーツァルトの宇宙:時空超える旅にわくわく感」。①モーツァルト週間の講演、②久元先生の「戴冠式」のレクチャーと演奏、③昨年の藝大オペラ「魔笛」④同時代の作曲家、レオポルド・アントン・コジュルフ(Leopold Anton Kozeluch 1747-1818)の交響曲ト短調についてお話しされました。

  

 

 

 

 

休憩を挟んで演奏の部、最初に登場したのは、毎年おなじみの大野康夫さんによるギター独奏でした。「ギターで弾くモーツアルト」と題した演奏で、今年は①K.15Cメヌエット、②エチュード「月光」/フェルナンド・ソル、③K.596「春へのあこがれ」を演奏されました。 年々腕を上げられる大野さんのギター演奏を、今年も聴くことが出来ました。

続いての登場は、昨年に続いて堀尾葵さんのピアノ独奏で、①K.2メヌエットヘ長調、②K.3アレグロ変ロ長調。堀尾葵さんは堀尾藍さんの娘さんで、昨年より上達されたピアノで、最後までしっかりと演奏してくれました。

 3番目は木村好伸さんによるフルート演奏で、K.313フルート協奏曲第1番ト長調から第2楽章を、石黒裕丈さんのピアノ伴奏で演奏されました。カデンツァは、ミュンヘン出身のフルーティストであるルドルフ・ティレメッツ(Rudolf Tillmetz,1847~1915)作曲のものを用いておられたとのことです。

次は石黒裕丈さんのピアノ独奏で、K.333ピアノソナタ第13番ロ短調の第1楽章と第3楽章の演奏を、音大時代のご友人のエピソードとともに披露されました。

 

 

 

 

5番目は真部淳さんのお話しで、昨年12月22日に行われた聖路加病院クリスマスコンサートで、《魔笛》序曲を指揮された際の映像を視聴しました。演奏は聖路加フィルで、聖路加病院職員50人ほどで構成されているとのことでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

歌唱の部に移り、最初は田中進さんによるK.152「静けさがほほえみながら」。ピアノ伴奏は毎年お願いしている真部淳さんです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次に、笠島三枝子さんによる、K.620魔笛から「愛の喜びは露と消え」、最後に、笠島三枝子さんと田中進さんによる、K.620魔笛から「パパパの二重唱」でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

衰えを知らない田中進さんのバリトンは、昨年よりさらに安定しておられました。ドレスが映える笠島三枝子さんのソプラノには、伴奏をされた真部淳さんから「良かったよ」とのメッセージが送られました。

  最後は、恒例の参加者全員によるK.618「アヴェ・ヴェルム・コルプス」の合唱です。主旋律のソプラノ譜が使われましたが、昨年より皆様の声量が大きく聞こえました。今年のピアノ伴奏も真部淳さんでした。

こうして予定していたプログラムを無事終えることができました。出演してくださった皆様、熱心に聴いていただいた会員の皆様、本当にありがとうございました。

  懇親会は、今年も「デリ・フランス」お茶の水店で、ビールで乾杯後、楽しく質疑応答や懇親が行われました。 参加者も20名を超え、懇親会においては、皆様の楽しい賑やかなひとときを過ごすことが出来ました。

 来年の新年会は、2020年1月18日、同じお茶の水クリスチャンセンター416号室で開催される予定です。皆様のご参加をお待ちしております。
                (文責:松永 洋一)
 

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