第189回12月フェライン例会

 
事務局レター第64号 2000.12.01

  

 
事 務 局 レ タ ー /2000.12.01/【第64号】 モーツァルティアン・フェライン 

    【編集者】山本廣資 hiro.yamamoto@mx5.ttcn.ne.jp /古田佳子 bxp00423@nifty.ne.jp 

 

  ♪12月例会(第189回)のお知らせ ♪ 

   ベートーヴェンの初期の作品とモーツァルト 

 お話・・・三澤 寿喜先生(北海道教育大学教授) 

  ♪日時:12月10日(日)午後2時

  ♪会場:原宿カーサ・モーツァルト(原宿医院)
 3Fホール(JR「原宿」下車・徒歩5分/地下鉄
 「明治神宮前」下車・徒歩3分)

  ♪例会費:¥2500(会員・一般共)

 

    今世紀最後の例会は、年末恒例となった三澤先生のお話です。若き日のベートーヴェンがモーツアルトからどのような影響を受けたか、というテーマで、先生から頂いた概要は以下の通りです。

  『ボンで生まれ育ったベートーヴェンは1787年、17歳の時にウィーンに旅行し、その際、モーツアルトに何回かのレッスンを受けている。これはベートーヴェンがボンで9歳の時から師事していたクリスティアン・ゴットロープ・ネーフェの計らいによるものであった。しかし、母の病状の悪化で、ベートーヴェンは僅か2週間でウィーンを去らなくてはならなかった。モーツアルトはベートーヴェンの即興演奏を評価したらしいが、このような短期間では、様式上の影響を与えるほどの作曲のレッスンは不可能であったと思われる。ベートーヴェンとモーツアルトの直接的な接点は唯一、この1787年のみである。

  ベートーヴェンは1792年に、今度はハイドンに師事するために、再びウィーンを訪れ、終生その地に留まることになる。ハイドンには実質1年ほど師事し、対位法などを習うが、師としてはあまり尊敬できなかったらしい。とはいえ、ベートーヴェンにとってウィーン古典派の二人の偉大な先輩、ハイドンとモーツアルトは眼前に高く聳える巨大な壁であり、それを乗り越えるために、二人の作品を注意深く研究した事は言うまでもない。

  今回は「ベートーヴェンの初期の作品とモーツアルト」ということで、特に、よく比較されるピアノ五重奏曲(K.452とOp.16)を中心に、ベートーヴェンの作品におけるモーツアルトの影響を論じてみたい。しかし、正直なところ、特殊な構成、調性、楽章構成といった外面的な関連以外の成果が見出せるかどうかは、微妙なところである。

  その他の作品、たとえば、モーツアルトのいくつかのヴァイオリン・ソナタとベートーヴェンの三つのピアノ四重奏曲(WoO.38)との関係も比較の対象としてみたい。』


  「神童」と「楽聖」の関係、世紀末にふさわしいお話で、大いに楽しみです。尚、例会後は忘年会もかねて恒例の懇親会を「コナ・ファーム」でおこないますので、是非ご参加下さい。(Y) 


●今後の例会のご案内 

1月21日  河原奈美氏(ピアニスト)/第1部:新春ミニ・コンサート(太田哲弘氏(フルート)参加)/第2部:「されど、レチタテイーヴォ・セッコ!」

2月25日  廣政 豊氏(モーツアルト教会音楽アカデミア主宰・本会会員)「ハ短調ミサ曲は何故完成されなかったか②」

3月11日  田辺秀樹氏(一橋大学教授)「テーマ未定」

4月08日 久元祐子氏(ピアニスト)「モーツアルトのクラヴィーア曲と同時代の作曲家達(その2)」

 

●♪11月例会の報告(第188回/11月12日)

 『私の古楽器演奏家事典5:カウンター・テナー』・・・中村 宏氏(本会会員)

  古楽器による演奏に声楽家が出演する場合、歌手は古楽の唱法で歌う。エマ・カークビーに代表されるようなビブラートなしの唱法である。今回はこのうちカウンター・テナーに対象を絞ってのお話で、パーセル、バッハ、ヘンデル、モーツアルト等の曲を聴いた。曲数が多いので歌手名だけでも挙げると、A・デラー、R・ヤーコブス、J・ボウマン、P・エスウッド、J・コヴァルスキー、M・チャンス、G・レーヌ、D・ヴィス、D・L・レイギン、A・クリストフェリス、D・ミンター、K・ヴェッセル、C・ブレットとカウンター・テナー歌手の総出演であった。

  筆者にとってはデラーやヤーコブス以外は、名前も声も聴くのがはじめてばかりの人達であった。この各々に経歴や声の特徴、歴史的背景などを加えた解説をしていただき、中村さんの古楽に対する奥の深さを感じた。この詳細は資料として配布されたが、相変わらず大変な労作である。次号の季刊「モーツアルティアン」に掲載予定なので興味のある方は是非とも御覧下さい。 

  器楽派の筆者にとっては猫に小判ではあったが、「男声」の迫力は充分感じられ、エスウッド、コヴァルスキー、レイギン等は「女声」よりもはるかに綺麗な声の演奏であった。バッハの宗教曲は苦手(皆同じに聞える)なので、モーツアルトが出てくるとほっとしたのも確かである。 

  後半では、エスウッド、チャンス、ヴィス等のほか、アンドレアス・ショル、アルチュル・ステファノヴィッチ、米良美一の歌声を映像で観た。しかし、バロック・オペラで演出のせいもあろうが、明らかにマッチョな衣裳を着けた将軍や兵士がカウンター・テナーの声を出すのは、かなりの違和感があり、玉三郎が女形で裏声を出すのとは訳が違うのでは、との会員の意見も出たが、小生も同じように感じた。CDで声を楽しむ方が適切なようにも思う。それでも、自分の知らない世界への貴重な体験をさせてもらったわけで、中村さんの御尽力に対してお礼を述べたい。次回のハープシコードも楽しみである。(Y)

 

●♪情報コーナー

◇コンサート情報

★12/21(木) 19:00 東京オペラシティCH モーツァルト:交響曲No.1(!)、No.29、ドボルザーク:弦楽セレナーデ、パッヘルベル:カノン、他/チェコ・フィルハーモニーcho. \8000~4000 ムジカ:03-3225-3636
 ★12/22(金) 19:00 、12/23(土・祝日)15:00 紀尾井H 「コシ・ファン・トゥッテ」序曲、P協奏曲No.15、アダージョとフーガK.546、交響曲No.35/(P)野島稔、尾高忠明:紀尾井シンフォニエッタ東京 \5500~3500 紀尾井H:03-3237-0061
 ★2001/1/7(日)、1/8(月・成人の日)13:30、18:00東京芸術劇場(中ホール)「魔笛」/(指揮・演出)林祐秀:あるて室内管弦楽団・合唱団他 \8000~3000 あるて室内管弦楽団049-266-0117
 ★2001/1/8(月・成人の日)15:00 サントリーH 「三番叟」/野村萬斎、音楽物語「フィガロの結婚」/金聖響指揮 日本フィル他、構成・台本:実相寺昭雄(!) \5000~3000  新日本フィル03-5610-3815
 ★今月のN響の午後は12/16(土)14:00、NHKホール、ヒンデミット:画家マチス、チャイコフスキー:V協奏曲、エルガー:変奏曲「なぞ」/ (Vl)レオニダス・カヴァコス、指揮:シャルル・デュトワ、当日券 \1520 ※3F舞台に向い右側に集合下さい。

◇CD新譜情報 *外盤の¥印は、渋谷EMIのものです。 

★蘭フィリップスのモーツアルト全集(再発)各ジャンル別のボックス・セット、8枚組:\5990、9枚組:\6990、10枚組:\7790、詳しくは現物で。(全集を買いそびれた方は国内盤が出る前にどうぞ。)
★P協奏曲No.21,23/(P)J.P.ポミエ、シンフォニア・ヴァルソヴィア VirginClassics VM-5618522
 ★V協奏曲No.1,3,5/(Vn)クリスチャン・テツラフ、ドイツ室内フィル Virgin Classics VM-5618412 
 ★V協奏曲No.2,4,ロンド、アダージョ/(Vn)クリスチャン・テツラフ、ドイツ室内フィルVirgin Classics VM-5618422
 ★弦楽五重奏曲第2番、第4番/(Vn)サルバトーレ・アッカルド他 FoneFONE2019
 ★弦楽五重奏曲第3番、第6番/(Vn)サルバトーレ・アッカルド他 FoneFONE2020(Y)

 

●♪あとがき

再度、原村のペンション「ムジカ」でのエピソード。

 夕食前に誰かが“フジ子・ヘミング”の「ラ・カンパネラ」のタイトルのCDをかけていた。この方が国籍を無くされた上、聴覚障害で苦労されたと言う話は、NHKの教育テレビでも取上げられたので皆さんもご存知と思う。評判になっただけあって中々良い演奏で、「誰の演奏?」「例の…」「アア、あの人の」という風に、その場で聴いた者達の評価は非常に良かった。CDが終わってから「誰が持ってきたの?」「いや、ここ(ムジカ)にあったのだよ」「ア、そう。誰かこれ買った人いるの?」「いや僕は買っていないよ」「私も」…というわけで、評判の高いこのCDを、当日「ムジカ」に集まった誰も買っていないのが分かった。

 好みの傾向はあるが、我々のメンバーで、この位の話題盤を誰も買っていないのは珍しい。その訳は勿論<マスコミで話題になったものは避ける>なんてかっこつけた理由ではなく、<興味はあったけど、ただなんとなく>であって、よく突き詰めたら結局<日本盤は高いので(買わない)>と言うのが理由であった。モーツァルトが入ってないので…と言った人もいたが、どうしようかと考えているうちに買いそびれてしまった訳である。

 2000円前後、高くても2500円程度なら迷わずに買ったと言うのが皆の意見で(このあたりが適正価格か?)、卵と並んで物価の優等生と言われてきたレコード(CD)も、国内盤3000円では、名盤でも愛好家が手を出してくれない事が分かった。小生も日本人演奏家のCDは買いたくても高いのでつい敬遠してしまう。困った事である。DG、EMI等の輸入盤新譜は国内版より先に発売される上、1800円程度であるし、全集物・企画物(箱物)は特に安い。CD新譜情報に書いた蘭フィリップスのモーツアルト全集の分割版(?)がその一例で、先月紹介したバレンボイムのモーツアルト:ピアノソナタ全集は8枚組3790円(!)である。他の曲もこんな調子であり、先日会員の篠原さんに会ったら、クレンペラーのベートーヴェン交響曲全集があまりやすいので、(LPで持っていなかったので)申し訳ないから買ってしまったとのことであった。

 若松さんのホームページで、元月刊モーツアルティアン編集長の町田さんが激賞(筆者はそれ程ではないと思うが)していた、アンネローゼ・シュミットのピアノ協奏曲全集(何ヶ月か前に本レターで紹介)も10枚組2550円(!)と信じられないほど安い(現在新宿「タワー」にある)。年末の安売りではDGの2枚組が1290円(!)、面白いCDの多いARTE・NOVAは1枚590円にまで大サービス。別に新宿タワーレコードの肩を持つわけでないが、この手のレコード店に行っていない方はたまには覗いてみて下さい。

 尚、「グラモフォン・ジャパン」12月号には、来年1月号が12月20日発売と予告されていたがどうなるのであろうか?(Y)

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188回11月フェライン例会

 
事務局レター第63号 2000.11.01

  

 
事務局レター/2000.11.1 【第63号】

 【編集者】山本廣資 hiro.yamamoto@mx5.ttcn.ne.jp/古田佳子 bxp00423@nifty.ne.jp 

●11月例会(第188回)のお知らせ

私の古楽器演奏家事典(5)「カウンター・テナー」

お話・・・中村 宏氏(本会会員)

 日時:11月12日(日)午後2時

 会場:原宿カーサ・モーツァルト(原宿医院)3Fホール(JR「原宿」下車・徒歩5分/地下鉄「明治神宮前」下車・徒歩3分)

 例会費:¥1500(会員・一般共)


 今月は、本会会員の中村宏氏による古楽器演奏家シリーズの続きです。中村氏 のコメントは以下の通りです。

 『私の古楽器演奏家事典は今年で5回目、カウンターテナーを取り上げます。

  今世紀の古楽復興の順序は先ず、ドルメッチ、ランドフスカヤ、レオンハルトらによってチェンバロが復活、その後リュート、ガンバなどの古楽器が普及した後、その様式を参考にして古学唱法の探求が始まった。

  18世紀初め一斉を風靡したカストラートは、19世紀に姿を消してしまう。ファルセット(裏声)を使用したカウンターテナーは、女声禁制の英国の教会の聖歌隊に生きのびていた。カウンターテナーは、中世の教会音楽ではなくてはならないものであったが、19世紀には廃れてしまった。

  それだけに、古楽復活で1940年代に、アルフレッド・デラーがカウンターテナー歌手として登場した時、最初はオペラに出て悪評を買ったが、1946年、BBCのクラシック専用放送でパーセルを歌い圧倒的人気を得た。以後バロック・オペラの復活(モンティヴェルディ、ヘンデル、ヴィヴァルディ)と宗教音楽でのカウンターテナーの道筋をつける。

  そしてジェイムス・ボウマン、ポール・エスウッド、ルネ・ヤーコブス、ド リュー・ミンター、ドミニク・ヴィスなど、数多くのカウンターテナーによる オペラ歌手への道を拓いたのである。

  戦前傑出した古楽歌手が、デラーの声を聞いて「何世紀も昔に戻った」と感嘆したという。この言葉は彼が多くの聴衆に魅力を与えたばかりでなく、彼の芸術的技術(声楽における装飾技術の復活)にもよるものだ。レオンハルトやクイケンなど、古楽演奏家にも重要な影響を与えた事になる。

  11月の例会では、古楽声楽家としてのカウンターテナーをとりあげ、出来るだけ多くCDを聴き、LDの映像やNHK・BSのテープも用意して、楽しい午後にしたいと考えております。

  尚、欲張ってチェンバロも併せてプログラムに加えましたが、時間的に足りないと思うので、次回に譲りたいと思います。』

  楽器の場合は昔の仕様の物があるので「古楽器」でしょうが、現代人の声が 「古楽器」又は「古楽」といえるのか、若干疑問もあります。でも、難しい事 は言わずに当日の午後を楽しみましょう。尚、例会後は恒例の懇親会を「コ ナ・ファーム」でおこないますので、是非ご参加下さい(Y)


●今後の例会のご案内

 12月10日 三澤寿喜氏(北海道教育大学教授)「Beethovenの初期の作品 とMozart(仮称)」

 1月21日 河原奈美氏(ピアニスト)(テーマ未定、太田哲弘氏(フルーティ スト)ゲスト参加)


●10月例会の報告(第187回/10月22日)

 『モーツァルトと木管楽器』・・・井上太郎氏(湘南モーツァルト愛好会会 長)

  今回は演奏の問題には触れずに、作曲上の問題についてお話しされた。はじめに井上先生のオリジナルの旋律を用いて、弦楽器と木管楽器(Cl,Ob,Fl,Fg)の音色の聴き比べ、次に「音色のパレット」としてK.618の旋律を用いて、弦のユニゾン、弦+Fl、弦+Fl+Ob、Flのみ、Fl+Ob等々、パソコンを使った音の組み合わせを聴き、その響きの違いを確認した。弦のみに管が加わると音に厚みが出るのは確かである(ベートーヴェンの運命交響曲の出だしは弦楽器+Clである)。又K.618にはClが良く合うように感じた。音域にあった管楽器を使うのが作曲技法であるが、モーツァルトはこれを得意としていたとのことで、各木管楽器の音域についての説明を受けながら、以下の曲によりその跡をたどった。

  Fl族:①現代楽器(ランパル)と古楽器(クイケン)によるFLとオーケストラのためのアンダンテK.315、②《魔笛》「タミーノとパミーナの試練の場面、③《魔笛》モノスタトスのアリア(ピッコロ)④《後宮からの逃走》オスミンのアリア(ピッコロ)。
  Ob族:①オーボエ協奏曲k.314、第3楽章、②オーボエ四重奏曲K.370、第2楽章、③ディヴェルティメントK.168第5楽章(イングリッシュ・ホルン)。
  Cl族:通常の楽器とバセット・クラリネットによるCl協奏曲K.622第3楽章、②交響曲第39番K.543第3楽章のトリオ、③ディヴェルティメントK.439b-3第3楽章(3つのバセット・ホルン)
  Fg族:ファゴット協奏曲K.191第1楽章、②ファゴットとチェロのためのソナタK.292第1楽章。 

  これらを通じて、各楽器の特徴とモーツァルトの巧みさ良く分かった。木管楽器によるオペラ・アリアの伴奏例としては、《フィガロの結婚》ケルビーノのアリエッタ、大編成の木管アンサンブル例として、セレナーデK.361第2楽章の第1トリオ、第2トリオ、教会音楽における特殊例として、①《大ミサ曲》K.427<聖霊によってマリアより生まれ>につけられたfl、ob、fgのソロによるカデンツァ(ミサ曲にカデンツァがつくのはきわめて異例)、②レクイエムK.626序章(2basseto-hr、2fg)、③キリエK.341 (2fl,2ob,2cl,2fg,4hr,2trom)を聴いた。

  室内楽における使われ方として、①フラウト・トラベルソ(有田正宏)によるフルート四重奏曲K.285の第2、第3楽章、②オーボエ四重奏曲K.370、第3楽章、③バセット・クラリネット(A.ペイ)によるクラリネット協奏曲第1楽章、④ピアノ五重奏曲K.452、第2楽章を聴いて夫々の特徴を味わった。最後に余興としてハイドン、モーツァルト、そして井上先生自作のメヌエットを聴き比べ、モーツァルトの物を当てるクイズも行った。

  モーツァルトのピアノ協奏曲をこよなく愛する小生にとって、木管楽器はピアノソロの引立て役として最高のパートナーである。次回にはピアノ協奏曲の聴かせ所で、木管楽器がいかに上手に使われているかについて、お話を聞きたいと思う。(Y)


●情報コーナー

◇コンサート情報
★11/13(月)19:00 オーチャードH、「ハフナー」、ロドリーゴ:アラン フェス協、ドボルザーク:交響曲No.8/(G)村冶佳織、デヴィッド・ジンマン (!):NHKso. \7500~4500 ℡/文化村チケットセンター:03-3477-9999 
 ★11/13(月)19:00 カザルスH 弦楽四重奏曲「不協和音」、ラヴェル:弦楽四重奏曲、ブラームス:弦楽四重奏曲No.2/ベルチャカルテット(大阪国際室内楽コンクール1位)\4000 ℡/IVS音楽出版:03-5261-3361
 ★11/22(水)・25(土)18:30・11/23(祝)・26(日)14:00 日生劇場「コシ・ファン・トゥッテ」ミラノ・新ピッコロ劇場引越公演、演出:ストレーレル、指揮:エンリケ・マッツオーラ他 \15000~5000 ℡/日生劇場: 03-3503-3111
 ★11/22(水)19:00 東京オペラシティ3F・近江奏楽堂、ヴァイオリン・ソ ナタ K.301,303,304,305、11/23(木)19:00 同上、ヴァイオリン・ソナタ K.302,296,306/(Vn)大西律子、(Pf)小倉貴久子 \4000 ℡/メヌエット・デア・フリューゲル :048-688-4921
 ★11/22(水)大田区民H・アプリコ(小)「工藤重典フルート・ファンタ ジー」フルート四重奏曲第1番、第2番他、\3000 ℡/アプリコ: 03-5744-1600
 ★12/3(日)15:00 川口・リリアホール、「魔笛ファンタジー」(女性合唱 編曲版)/宇野功芳(!):跡見学園カレッジコーラス \900 ℡/ムジーク・ レーベル:03-5458-7777
 ★今月のN響の午後は、11/18(土)14:00 NHKホール、シューマン:ピアノ協奏曲、バルトーク:管弦楽の為の協奏曲他/ブルーノ・レオナルド・ゲル バー、デヴィッド・ジンマン(!)、当日券\1520 ※3F舞台に向い右側に集合下さい。

◇CD新譜情報(外盤の¥は新宿タワー価格)

★P協奏曲No.18,19/(P)A・シュタイアー、コンチェルト・ケルンTeldec 8573-80676-2 \1750
 ★P協奏曲No.12、Haydn:交響曲No.45,55/(P)ブリテン:Aldeburgh Fetival o. BBC 458-869-2
 ★弦楽四重奏曲選(ハイドンセット等10曲)/アルバン・ベルグStqr.EMI CMS7-63858-2 \7690(5枚組)
★PS全集/(P)バレンボイムEMI 573915-2 835/837(8枚組) \3790 (!)
★PS K.283,576、ベートーヴェン:変奏曲他/(P)C.アラウ(若いころの演奏) NAXOS 8.110603 \990
 ★「フィガロの結婚」/グスタフ・クーン他ARTE・NOVA 74731-77071-2 \1750(3枚組)(!)(Y)


●あとがき

 今年も元の会社の連中と、例年通り、原村のペンション「ムジカ」へ行って、音楽漬けの一夜を過ごした。勿論、その前にカフェ「アマデウス」にも立ち寄って、B&Oから流れるグリュミオーのヴァイオリン協奏曲をBGMに、おいしいコーヒーを味わった。「ムジカ」のタンノイのオートグラフも、AR-3も、相変わらず良い音で、皆のCD/LPを鳴らしてくれた。

  その際、最近の「レコード芸術」(RGと略)、「グラモフォン・ジャパン」(GJと略)が非常に面白くなってきたという話題になった。特にGJ誌の、フルトヴェングラーのラブレター(実物の写真や邦訳付)の相手がトスカニーニを尊敬していたなんて話は、週刊誌のゴシップより遙かに面白いし(広島の田中さん読んでますか?)、RG誌の廉価版の収集の話は対談の3人が興味の対象がそれぞれ違っているので、オタク族を充分満足させるような内容であると言うことになった。その他の内容もそれなりに面白いと言うことで、音楽愛好家にとっては喜ばしいことであったのだが、GJ誌が年内で休刊になるということが11月2日に報道された。まことに残念である。

  そのほか、今年はバッハの没後250年とあって、「マタイ」を中心にクリスチャンでない我々日本人が、どこまでバッハを理解できるかという話になり、クリスチャンである「ムジカ」の女主人や「パパゲーノ」(近くのパン屋さん)の主人をまじえて聖書の本文にあたるなど熱心な話し合いになった。ショスタコの「森の歌」も聞き、最後はバッハの無伴奏チェロ組曲でお開きとなった。10年以上行っていて初めての雨であったが、タイミング良く紅葉の色は最高であった。(Y)


●お知らせ:新規会員募集
フェラインでは、新規の会員を募集しています。入会ご希望の方は、フェラインのご案内を参照され、古田佳子(bxp00423@nifty.ne.jp)までメールして下さい。

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第187回10月フェライン例会

 
事務局レター第62号 2000.10.01

  

 
 事務局レター/2000.10.1 【第62号】

 【編集者】中村宏 hakushu@pop21.odn.ne.jp/山本廣資 hiro.yamamoto@mx5.ttcn.ne.jp /古田佳子 bxp00423@nifty.ne.jp

●10月例会(第187回)のお知らせ

    モーツァルトと木管楽器

お話・・・井上 太郎氏(湘南モーツァルト愛好会会長)

 日時:10月22日(日)午後2時

 会場:原宿カーサ・モーツァルト(原宿医院)3Fホール(JR「原宿」下車・徒歩5分/地下鉄「明治神宮前」下車・徒歩3分)

 例会費:¥2500(会員・一般共)


  今月はおなじみの井上太郎氏(湘南モーツアルト愛好会会長)による、モーツアルトの管楽器についてのお話です。井上先生からは、以下のようなコメントを頂戴しました。

 『モーツァルトはオーケストラでも室内楽でも木管楽器を実に巧みに使いこなしました。それらを実例により見てゆくことにしたいと思います。

モーツァルトが生きていた頃に使われた木管楽器は、現在使われているものと種類は同じでも構造は若干違います。従って音色には多少の相違があり、最近盛んなオリジナル楽器による演奏で聴くことができますが、今回は現代の楽器を中心としてお話しすることとします。

  モーツァルトが使った木管楽器の種類で確実なのは、次の6つです。ピッコロ、フルート、オーボエ、クラリネット、バセットホルン、ファゴット。しかしオーボエ系のイングリッシュ・ホルンが使われているとされてきた曲があります。それはハ長調のアダージョの断片ですが、自筆譜のパートに書きこんだ楽器指定は作曲者自身ではなく、後世の研究者のものであるとされ、今ではクラリネットと3つのバセット・ホルンの編成と考えられております。これはK.Anh.94(580a)です。

  フルート、オーボエ、クラリネット、ファゴットにはそれぞれコンチェルトがあり、オーケストラの中でも重要な役を演じます。また室内楽に名作があることは言うまでもありません。クラリネットの系列に入るバセットホルンは、地味な存在ですが、モーツァルトはこの楽器を好んでいたようで、ディヴェルティメントなどでしばしば使っております。

  オペラにおける木管楽器の使い方には実に興味深いものがあります。たとえば滅多に使われないピッコロは『後宮からの脱走』と『魔笛』の異国的な場面で使われており、この楽器を彼がどのように考えていたかがうかがえます。』

  クラリネットやフルートについては、今までに端さんや大田さんに色々なお話をしていただきましたが、今回は他の木管楽器を含め、違った面からその魅力をうかがう事になります。楽しみですね。(Y)


●今後の例会のご案内

11月12日 中村 宏氏(本会会員)「私の古楽器演奏家事典⑤カウンター・テナー/⑥ハープシコード」

12月10日 三澤寿喜氏(北海道教育大学教授)(テーマ未定)

   【2001年の予定】1月21日、2月20日、3月12日、4月8日

 1月21日 河原奈美氏(ピアニスト)(テーマ未定)

 

●9月例会の報告(第186回/9月10日)

『モーツアルトのオブリガードのさまざま』・・・倉島 収氏(本会副会長)

  オブリガードについては、意識して音楽を聴かないと、その曲のオーケストレーションとして聴いてしまうのが極く普通である。したがって、指摘されなければオーケストレーションの一部として鑑賞してしまう。
  倉島氏は昨年の例会で、ピチカートについて研究成果を発表されたが、今回はオブリガードについて。日頃モーツァルトの作品の中で、素晴らしいと感じていたので、整理集約を考えていたそうである。この作業はたいへん時間がかかり、プロには時間的制約があって、なかなか出来ることではなく、アマチュアにして初めて可能な作業であり、1年間をかけて、この作業に取り組んだそうである。

  あらゆる可能な資料に目を通し、約30曲を特定し、その成果を纏めたものが、当日、手元に配布された資料である。この資料は貴重なもので、勿論市販されていないし、これからのオブリガード検索のチェックの基本となるものである。彼の大変な努力に敬意を表したい。資料はA4判で15頁におよぶ膨大なもので、すべての資料に裏打ちされたものとして永久保存したいものだ。

  最初に、『オブリガード』とは…資料にも数々の解説があるが、一般には、古典派以降の音楽に関して用いられる(助奏)の意で、特にひとつの歌声と協奏する声部。例えばアリアを歌うとき、ある伴奏楽器のほかに、ヴァイオリン、オーボエ、フルートなどが助奏することを言う。尚、オブリガードの原義には「欠くことの出来ない」という意味合いがある。

  次に、スコアブックについて…オブリガードを指定したものと、そうでないものがあるが、この辺のことは、モーツァルト自身にに聞かねば分かるまい。私(筆者)は、むしろ記載しないのが正しく、装飾と同様に扱い、演奏家のために記載しなかったと解釈したい。

  この後、第1部として、木管楽器以外の楽器によるオブリガードの例として、コンサートアリアK505、ピアノの例や、ヴァイオリンK490など、13曲を鑑賞、休憩後、第二部として、木管楽器によるオブリガードの例を鑑賞したが、時間に制約があって代表的作品をきいた。

  当日配布された資料に、参考として、[オブリガードの時系列的検討]と題した代表的作品例が記載してあるので、当日欠席された会員のために、これを記載して本日の講演の報告に代えたいと思います。(N)

 1766年:K35(トロンボーンなど3曲)、
 1770年:K87(ホルン)、
 1774年:K196(合奏)、
 1775年:K208(ヴァイオリンなど2曲)、
 1776年:K243(オーボエとヴァイオリン)、K259(オルガン)、
 1778年:K316(オーボエとファゴット)、
 1779年:K321(オルガン)、
 1780年:K337(オルガン)、K344(オーボエとファゴット)、
 1781年:K384(合奏など2曲)、
 1782年:K427(フルート、オーボエ、ファゴット)、K418(オーボエ)、
 1786年:K490(ヴァイオリン)K492(フルート、オーボエ、ファゴット)K505(ピアノ)
 1787年:K527(チェロなど2曲)、
 1790年:K588(ホルン)、
 1791年:K612(コントラバス)K620(フルート、オーボエ、ファゴットなど2曲)、K621(クラリネットなど4曲)、K626(トロンボーン)、
    以上

 

●情報コーナー

◇コンサート情報
★10/14(土)、15(日)アプリコ大H(蒲田駅東口) 大田区民オペラ「コジ・ファントゥッテ」 三縄みどり/菅有実子他/指揮:新田ユリ/演出:伊藤明子 \8000~\4000 TEL:大田区民オペラ協議会 03-3757-3965
 ★10/18(水)19:00 横浜MMホール、10/20(金)19:00 東京オペラシティCH ヴィヴァルディ:Fl協奏曲「夜」、ヘンデル:Hp協奏曲、ディヴェルティメントK.136、FとHp協K.299/(Fl)神崎愛、(Hp)ヤナ・ボウシュコバ、田中瑞穂:東京室内管 \5000~3000 TEL:ミリオンコンサート 03-3501-5638
 ★10/20(金)19:00 東京文化会館、モーツァルト:P協奏曲No.12、交響曲No.25、ブラームス:交響曲No.2/(P) 迫昭嘉: 東京シティフィル \5000~2000 TEL:03-5704-2001
 ★10/23(月)18:30 日経ホール ザルツブルク・レジデンツ・ゾリスデン F四重奏NO1~4 \3500 ※ハガキまたはFAXで応募のこと。(FAX)5255-2860、TEL:日経新聞社03-5255-5847
 ★10/23(月)19:00 NHKホール、フランクフルト放送交響楽団「ハフナー」、マーラー:「巨人」\15000~5000 TEL:チケットムジカ 03-3225-3636
 ★10/31(火) 19:00 東京オペラシティCH、ウェーバー:コンチェルトシュトゥック、モーツァルト:P協奏曲No.14、シューマンP協奏曲/(P)今川映美子、堤俊作:ロイヤルメトロポリタンO \6500~2000 TEL:ロイヤルメトロポリタン事務局 03-5433-5031
 ★10/28(土) 18:30 東京オペラシティCH マキシム・ヴェンゲローフ:ヴァイオリン協奏曲の夕 「フィガロの結婚」序曲、VC No.4、ベートーヴェン:VC/\10000~3000 TEL:ジャパン・アーツ 03-3499-9990
 ★11/13(月)19:00 カザルスH 弦楽四重奏曲K.465「不協和音」、ラヴェル:弦楽四重奏曲、ブラームス:弦楽四重奏曲No.2 /ベルチャカルテット(大阪国際室内樂コンクール1位)TEL:IVS音楽出版 03-5261-3361
 ★今月のN響の午後は…11/4(土)14:00 NHKホール、ブルックナー:交響曲No.4「ロマンチック」/朝比奈隆:NHKso…モーツァルティアンは、あまりブルックナーはお好きでないようですが、現役最長老、92歳の熱演を聴いてみるのも如何でしょうか。 当日券\1520.3F、舞台に向い右側に集合下さい。朝比奈ファンが多いので当日は早めに。


◇CD新譜情報

★交響曲No.31,32,34,35/マリナー:アカデミー(再発)Phil.464-452-2 \1090
 ★交響曲No.29,34,35/ムーティ:vpo. Phil.462-906-2 \2290
 ★ディヴェルティメント等K.334,138,525,136,137,239/ヴェーグ:モーツァルテウム Cap.48176 \2780
 ★P協 No.19,27/(P)グード、オルフェウス None.7559-79608-2 \1850
 ★PS全集/(P)ロナルド・ブラウティガン BIS 835/837(6枚組) \7170 EMITOCE-55101¥2800  (Y)

 

●あとがき 
今回も、筆者中村は海外旅行のため、9月の例会報告のみ作成し、後は山本、古田両氏におまかせで9月20日から26日までをフェラインの有志と、インスブルックからブレンナー峠を越え、北イタリアのロヴェレートでのイタリア・モーツアルト協会とのフェスティヴァルに参加。26日の帰国を延ばし、個人旅行で、北イタリアのボローニャ、ラヴェンナ、パルマ、フェラーラ、パドヴァ、ヴェロナ、ミラノ、ベルガモ、クレモナと、欲張った旅を計画。主にロマネスク、ゴシックの寺院の写真を撮るのが目的です。出来たら、夜はオペラや演奏会に足を運びたいのが本音なのです。高齢者ゆえ、無理の無い旅を心掛ける所存です。(N)


●お知らせ:新規会員募集
フェラインでは、新規の会員を募集しています。入会ご希望の方は、フェラインのご案内を参照され、古田佳子(bxp00423@nifty.ne.jp)までメール
 

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第186回 9月フェライン例会

 
事務局レター第61号 2000.09.01

  

 
モーツァルティアン・フェライン/事 務 局 レ タ ー 
 2000.9.1 【第61号】
 【編集者】山本廣資 hiro.yamamoto@mx5.ttcn.ne.jp/古田佳子 bxp00423@nifty.ne.jp

●9月例会(第186回)のお知らせ

 モーツァルトのオブリガートのさまざま

 お話・・・倉島 収氏(本会会員)

日時:9月10日(日)午後2時

 会場:原宿カーサ・モーツァルト(原宿医院)3Fホール(JR「原宿」下車・徒歩5分/地下鉄「明治神宮前」下車・徒歩3分)

 例会費:¥1500(会員・一般共)


  今月は、当会副会長の倉島収さんから、モーツァルトのオブリガードの素晴ら しさについてお話していただきます。

 『モーツァルトをお好きな方に、モーツァルトの曲でオブリガートの入った曲 のお話をしますと、皆さん決まってにこにこします。モーツァルトの曲の聴か せどころの一つが、このオブリガートにあるのは、代表的な曲を聴くと分かり ます。例えば、ピアノが参加する有名なソプラノのコンサートアリア「どうし て貴女が忘れられるだろうか」K.505、クラリネット(バセットホルン)が活 躍するオペラ「皇帝テイートの慈悲」K.621の二つのアリア(第9曲および第23 曲)、オーボエ、フルート、ファゴットが美しいハ短調ミサ曲K.417aの「エ ト・インカルナタス・エスト」など素晴らしい名曲がすぐ思い浮かびます。本 日のテーマは、このようなオブリガートの入った曲を全部調べたらどうなるか と言うことにあり、前回のピッチカートに続いて、オブリガートの入った曲を 調べ上げてみました。

モーツァルトのオブリガートとされている曲には、大別すると、スコアにオブ リガート楽器用に独立して書かれているもの、またはソロ楽器の指定があるも のと、オーケストラの常連である木管楽器(オーボエ、フルート、ファゴッ ト、クラリネット、ホルン)のように、一般にスコア上に必ずしも指定されな くとも、曲の構成上または聴感上、オブリガートと考えてよいものに分けられ ます。モーツァルトが作曲したオブリガートのソロ楽器としては、ヴァイオリ ン、チェロ、マンドリンの他、コントラバス、トロンボーン、オルガンなども あり、その多様性に驚かされます。木管楽器についても、ソロがあったり、二 重奏、三重奏など、いろいろな組み合わせの合奏があり、実にさまざまです。 モーツァルトは、オーケストラに参加する楽員の技巧を考え、これらのさまざ まな楽器の特徴を巧みに生かしつつ、美しい独唱をとことんまで飾り付け、聴 く人を喜ばせようと考えたのではないでしょうか。

 石井宏先生が「クラシック音楽意外史(90年、東京書籍)」の中の「"人の声" から"デーモン"へ」で、〈古典協奏曲は、オペラのアリアを、楽器でやっての けようという着想〉から始まったものとして、ピアノ協奏曲K.482、488、491 を例に、素晴らしい解説をなさっておられますが、私はこの結論に到達するさ まざまな試作品や実例が、実は、モーツァルトのオブリガート曲の数々の作品 の中に潜んでいると考えております。そして、沢山のオブリガートの実例か ら、18世紀のアリアの時代から19世紀の器楽のコンサート中心の時代へと移 行した先駆的役割を、モーツァルトが果たしたのではないかという仮説に、秘 かに挑戦してみたいと思っております。

オペラのアリア、宗教曲、コンサートアリアなどを調べた結果、例会で全部聴 けるかどうか心配ですが、約30曲リストアップ出来ました。いずれも、素晴ら しい印象に残る曲ばかりですが、例によって発表者の特権で、独断と偏見によ り、私のオブリガート・ベスト10を選んでみました。当日は、20曲以上聴ける と思いますので、皆さんならどうなるか、楽しみにしていただきたいと思いま す。』またまた楽しいお話になりそうですね。

 尚、例会終了後は、いつもの様に会場近くの「コナ・ファーム」での懇親会を 予定しております。どうぞご参加ください。 (Y)


●今後の例会のご案内

10月22日 井上太郎氏(湘南モーツァルト愛好会会長))「モーツァルトと木管楽器」

11月12日 中村 宏氏(本会会員)「私の古楽器演奏家事典:⑤カウンター・テナー/⑥ハープシコード」

12月10日 三澤寿喜氏(北海道教育大学教授)(テーマ未定)

 

●7月例会の報告(第185回/7月9日)

 『フルートとモーツァルト』・・・端 直明氏(本会会員)

  プロの方は別として、どちらかといえば観賞派の多い当会にあって、演奏派の 端さんはチェロとリコーダーの演奏をたしなまれる。この日は、端さんご自身 の尺八演奏(テープ録音)によるK.315のアンダンテで幕を開けた(本邦初 演?)。始めに"笛の起源"に始まり、リコーダー→フラウト・トラヴェルソ→ ベーム式フルートから現代フルートまでのフルートの歴史と、個々の楽器の機 能と特徴については、CD演奏を交え、大変参考になるものであった。特に初 期のトラヴェルソの音程の不完全さ故、モーツァルトがフルートが嫌いであっ たのという話には納得させられた。楽器の違いについては、編曲ものを含めて 下記の曲を聴き比べた。

(1)リコーダー/作者不詳(伊14世紀):パヴァーヌとロンド、T.スサト: ロンドとサルタレロ、M.プレトリウス:楽しい喜びの歌声で、ヴィヴァル ディ:協奏曲ハ長調F.Ⅵ.4第1楽章、ヘンデル:カンタータ「フィリの夜の 想い」よりアリア、テレマン:パルティータ:第2番よりメヌエット、バッ ハ:管弦楽組曲第2番よりポロネーズ、グリーグ:「ペール・ギュント」より 《朝》、H-M.リンデ:鳥のための音楽、J.V.ランデヘム編:ターキッシュ・ バンブル-ビー・ロンド(K.331の編曲)
(2)ルネッサンス・フルート/J.ファン・エイク:「楽しき笛の園」より《アマ リリ麗し》
(3)フラウト・トラヴェルソ/L.C.ダカン:かっこう、バッハ:管弦楽組曲第2 番よりポロネーズとバディネリー
(4)ベーム式フルート/T.ベーム:F.シューベルトによる6つの歌より《おやす み》、ドビュッシー:シリンクス、モーツァルト:アンダンテK.315(木管と 銀管の両方の音色の違いを楽しんだ)。

  モーツァルトのフルート曲については、上記の他、ソナタK.11-Ⅰ(ローマ数 字は楽章)、Fl四重奏曲K.285-Ⅰ、Fl協奏曲K.313-Ⅰ、Fl協奏曲K.314-Ⅲ、K. 299-Ⅰ、VソナタK.378-Ⅰ(Fl編曲版)、PソナタK.331-Ⅲ(Fl編曲版)、「魔 笛」のアリアによるフルート二重奏曲(1792出版のモーツァルト編曲と書かれ た版・編曲者不明)、「魔笛」のアリア等を聴いた。

  また以下の話――2曲のFl協奏曲とFlとHp協奏曲は、同じ1778年に作られてい るが、後から作られたK.299の方が音域が広く、1キーのフラウト・トラヴェ ルソでは演奏不能であり、したがって、依頼主のド・ギーヌ公爵が、駐英大使 としてロンドン滞在中に、ヘンリー・ポッターにより新しく制作された6キー のフラウト・トラヴェルソを持ち帰り、これにあわせてモーツァルトが作曲し た可能性もあるという説――も面白かった。

  7頁もの詳しい資料をもとに、フルートの材質による音の違いから、ピッチの 問題まで幅広くお話を頂いた。又、近年のリコーダーやフラウト・トラヴェル ソの復興についても一言あった。笛のお好きな端さんの木管楽器に関する造詣 の深さを伺わせるものであった。この次はオーボエとファゴットについての講 演を期待したい。(Y) 

 

●情報コーナー

◇コンサート情報
★9/14(木)19:00 カザルスH 魅惑の室内楽シリーズ2000「弦楽トリオ」/弦楽三重奏の為のディヴェルティメントK.563、ベートーヴェン:弦楽三重奏曲No.3 Op9-3、ドホナーニ:弦楽三重奏曲「セレナーデ」Op.10、/(Vl)篠崎史紀、(Va)川本嘉子、(Vcl)藤森亮一 \4500 Tel:03-3291-2525 
★9/16(土) 神奈川県立音楽堂(!)13:30 『レクイエム』K.626、『弦楽の為のアダージョとフーガ』K.546 他/牧野成史:横浜モーツアルト・アカデミー(!)、同管弦楽団他 \3500(フェライン会員\3000) Tel:廣政045-864-0293
 ★9/17(日)14:00 サントリーH 交響曲No.40、サン=サーンス:VC NO.3、道化師の朝の歌、ボレロ(Vl)矢部達也、デヴィッド・シャローン:都響 \5000~1500 Tel:03-3822-0727
 ★9/22(金)19:00 東京芸術劇場 PC-K.488、ブラームス:交 響曲No.2他/(P)クリスティーナ・オルティーズ(!)、E.ビンダー:読響 \6500~2000 Tel:03-5820-0013 
★10/9(月) 13:30ハーモニー・ホール(中野坂上)Piasere di Mozart/K.285b、K.370、K.304、K.454、K.617 (Vl)マルクス・トマジ、(Fl)太田哲弘、(P)河原奈美 他 \4500(フェライン会員\4000) Tel:古田
★10/10(火)、12(木)、14(土)、15(日)、16(月) 新国立劇場 『魔笛』 Tel:03-5352-9999
  ★10/12(木)18:30 東京国際フォーラム(ホールC) モスクワ・シアター・オペラ『ドン・ジョヴァンニ』ポクロフスキー演出/レフ・オソフスキー指揮 \15000~5000 Tel:ジャパン・アーツ03-3499-9990

 ◇CD新譜情報
★P協#19,27/R.グート(P)!:オルフェウスCho.None.7559-79608-2 \1890 
★鍵盤音楽の領域Vol. 6:武久源造 他/キラキラ星変奏曲、VS.K296,304、PS.K.310,394他 \2913 
★英EMIから定評あるクレンペラ-の『魔笛』(2枚組 \2490)とベームの『コシ』(3枚組 \3690)が再発(Y)

 

●あとがき

1週間のうち5日を冷房完備の事務所で仕事をするという生活を長年続けてき たので、家にいると今年の夏はかなり応え、夏バテ気味である。歳のせいかと 思ったが、今年の夏は例年よりも暑いとの事で一応納得。

 夏向きの音楽というのがあるかどうか知らないが、我が家のオーディオ装置は 真空管式で発熱が多く、夏向きではない。パソコンをいじりながら付属のス ピーカーで聴いているが、まあ鳴っているだけの代物である。いずれにして も、ブルックナーやマーラーなどの大編成の曲は、ここ暫くは遠慮したい気分 である。

ところが、5月の例会でお会いした女性ワグネリアン富沢さんから頂いたメ- ルには「ワグナーは最初《指輪》全曲を上演出来たならば、ラストの場面その ままに劇場ごと焼き払ってしまおうと構想していたような炎の人ですから、3 4、5度の気温など、ものともしないと思います(笑)。そのような音楽に慣れ親しんでいる私も、夏バテとは無縁に過ごしております。」とあった。羨ましい事である。来年の夏バテ対策として、炎の人ワグナーにもっと慣れ親しむ事としますか。(Y)


●お知らせ:新規会員募集
フェラインでは、新規の会員を募集しています。入会ご希望の方は、フェラインのご案内を参照され、古田佳子(bxp00423@nifty.ne.jp)までメールして下さい。

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